白いちんくま
2007年 01月 04日
11月中旬生まれのキンクマのオス(すなわち、ちんくま)たちは、まだちっこい状態で12/7にショップに入荷したそうです。
店員さんは、ふつうのちんくまどもに混じって、違和感のある一頭にびっくりしました。なぜなら、中にひとつだけキンクマと言うにはあまりにも白い子がいたのです。
手にとって調べると、色は薄いけれど特徴的にはれっきとしたキンクマです。びびりですぐに大きなちょっと低い声で「ぢゅ~」と鳴くのですが、絶対に噛みはしません。
年末、亭主殿がショップで売れ残り気味の彼を見つけ、「この子えらく白いけど、本当にキンクマなの?」と店員さんとキンクマ談義を交わして、彼の可愛らしいエピソードをきくうちに亭主殿は「こいつはうちの子だな!」と確信しちゃうに至ったらしいのです。
わたしが亭主殿と一緒にショップを訪れた昨日、ちんくまは2頭いました。ふたりなかよく寝ていましたが、白いちんくまはじ~っと眺めている人の気配に気付いたように、起き出して大口あけてあくびアピールをしました。ここでわたしの目の前に火花が散り、一瞬でノックアウト状態というわけです。はふ~。
腹を出して寝ている、もう片方の耳の色が肌色のキンクマ(って本当にキンクマなんでしょうかね?店の人はキンクマと主張していましたが、こっちはちょっとあやしいかも)は入荷日は同じなのだけれどひとまわり小さく、可愛らしい様子でした。
「できれば2頭どちらも飼いたいけど、今は室内に鉢を取り込んでいるから、ゴールデンとドワーフそれぞれ1頭分しか置く場所ないんだよね。それにいまお世話してるハムスターの頭数でわたしは正直手一杯だから、ゴールデン2頭も増えるとしんどすぎるなぁ。」
悩むわたしに亭主殿はポンと財布を渡して言います。
「そうやって2年前、おいらも悩んで選べずに2頭連れて帰ったのさ。奇遇にも、財布にはゴールデン2頭買えるだけの金額は入っている。買うか止めるか、買うとしたらどの子を買うか、どちらも連れ帰るか、それはキミに任せよう。」
にやにやしながら、亭主殿は判断すべてをわたしに委譲しました。ハムスターなんてそう高いものではありません。買うのだけなら簡単なんです。問題は、そこから如何にハムスターを健康に幸せにすごさせるかで、一生のことを考えれば手間だって暇だってかかるし、犬猫ほどじゃないけどお金だってそれなりにかかるのです。
「白いあいつ、可愛かったろ?びびりな性格だけど、そこがちんくまらしくていいよね。うちに来て図々しいくらいリラックスする姿が目に浮かぶようだな。でも、お年玉を握りしめてハム太郎だって喜んでる小学生に買われたら、本当に幸せにしてもらえるだろうか心配だ。いきなり子ども達にいじり回されて、飽きたら世話もしてもらえないなんて、そんな家に買われる可能性だってあるんだよなぁ~。」
「情操教育のために、犬を飼おうと意気込んだ子ども連れの父ちゃんが、犬や猫の価格(数万~数十万)とハムスターの値段(キンクマのこどもの場合税込1280円)を見比べて、『やっぱりハムスターにしよう』とか言って勉強もなく飼っていったりしてな~。
飼育は家事と育児で忙しい母ちゃんに丸投げして、母ちゃんは母ちゃんで『わたしだって手一杯なのよ!』と叫んでいるような家だったら、病気になっても治療なんて無理だろうなぁ。思い切り『逆情操教育』になるわけなんだが、そういう親って”動物を飼ってるわが家”ってのに酔いしれてるから、動物も子どもも不幸にしちゃっても気が付かないんだろうなぁ。」
亭主殿のわざとらしいため息にわたしはもう辛抱たまらなくなり陥落しました。店員さんに「オスのキンクマ見せてくださいますか?」と、ついついゆうてしまいましたがな。
この時点では、まだ悩んでいました。「1頭は余裕で飼えるけど、もう1頭はどうしよう。片方残していくのもなんだかな~。でも2頭はキャパシティオーバーだしなぁ。」
亭主殿とわたしが強烈に惚れた白いちんくまは、ピンク色のタマタマがうっすらぷっくりしてきていて、よい体格でした。びびり者にしては、わたしの手の中で静かにしています。こはむっち特有の密な毛の感触が、わたしの保護本能をくすぐり、この子はうちの子確定です。
もう1頭のちんくまは、不機嫌な顔でひっくりかえりながら、わたしの指を思い切り3回噛みました。「この子はわたしに赤い糸を感じていないみたいだ。2頭世話する余力がないところに、無理矢理連れ帰ってもお互い不幸になるかもしれない。残念ながらこの子にはご縁がないということなんだなぁ」と、きちんとあきらめました。
ショップからやってきた小さな箱を開けると、新入りくんはおずおずと顔をだします。「おかえり、ここが今日からキミのおうちだよ」と声をかけます。
さっそくなわばりチェックです。フラッシュなしで撮っているためわかりにくいですが、キンクマというには白いサツマイモがうろうろしている姿は、脳から汁がでそうです。
環境の変化にとまどっている新入り君には申し訳ないのですが、早速ボディチェックです。うん、良好!体重は100gジャスト。1ヶ月半にしては、なかなかの体格です。
翌朝のお掃除のとき驚いたことに、彼は失敗なくきちんとトイレにおしっこしていました。そして彼が住んでいた環境のチップ材を入れた箱じゃなく、わたしが用意した小屋でくるりんと丸まって寝ていました。
手間のかからないいいヤツじゃないですかぁ!
おそうじのとき、ちょっとどいてほしいので、持ち上げるとわたわたします。でもわたしの手は怖いけれど、足の上だと平気です。おまえさん、いい根性してるのぉ!
手渡しでササミジャーキーを受け取りました。亭主殿の手からスタミノンも舐めました。
かくして白いちんくまは、来た当日から、ずっとわが家に住んでいるような顔をしてとけ込んでしまっているのでありました。
店員さんは、ふつうのちんくまどもに混じって、違和感のある一頭にびっくりしました。なぜなら、中にひとつだけキンクマと言うにはあまりにも白い子がいたのです。
手にとって調べると、色は薄いけれど特徴的にはれっきとしたキンクマです。びびりですぐに大きなちょっと低い声で「ぢゅ~」と鳴くのですが、絶対に噛みはしません。
年末、亭主殿がショップで売れ残り気味の彼を見つけ、「この子えらく白いけど、本当にキンクマなの?」と店員さんとキンクマ談義を交わして、彼の可愛らしいエピソードをきくうちに亭主殿は「こいつはうちの子だな!」と確信しちゃうに至ったらしいのです。
わたしが亭主殿と一緒にショップを訪れた昨日、ちんくまは2頭いました。ふたりなかよく寝ていましたが、白いちんくまはじ~っと眺めている人の気配に気付いたように、起き出して大口あけてあくびアピールをしました。ここでわたしの目の前に火花が散り、一瞬でノックアウト状態というわけです。はふ~。
腹を出して寝ている、もう片方の耳の色が肌色のキンクマ(って本当にキンクマなんでしょうかね?店の人はキンクマと主張していましたが、こっちはちょっとあやしいかも)は入荷日は同じなのだけれどひとまわり小さく、可愛らしい様子でした。
「できれば2頭どちらも飼いたいけど、今は室内に鉢を取り込んでいるから、ゴールデンとドワーフそれぞれ1頭分しか置く場所ないんだよね。それにいまお世話してるハムスターの頭数でわたしは正直手一杯だから、ゴールデン2頭も増えるとしんどすぎるなぁ。」
悩むわたしに亭主殿はポンと財布を渡して言います。
「そうやって2年前、おいらも悩んで選べずに2頭連れて帰ったのさ。奇遇にも、財布にはゴールデン2頭買えるだけの金額は入っている。買うか止めるか、買うとしたらどの子を買うか、どちらも連れ帰るか、それはキミに任せよう。」
にやにやしながら、亭主殿は判断すべてをわたしに委譲しました。ハムスターなんてそう高いものではありません。買うのだけなら簡単なんです。問題は、そこから如何にハムスターを健康に幸せにすごさせるかで、一生のことを考えれば手間だって暇だってかかるし、犬猫ほどじゃないけどお金だってそれなりにかかるのです。
「白いあいつ、可愛かったろ?びびりな性格だけど、そこがちんくまらしくていいよね。うちに来て図々しいくらいリラックスする姿が目に浮かぶようだな。でも、お年玉を握りしめてハム太郎だって喜んでる小学生に買われたら、本当に幸せにしてもらえるだろうか心配だ。いきなり子ども達にいじり回されて、飽きたら世話もしてもらえないなんて、そんな家に買われる可能性だってあるんだよなぁ~。」
「情操教育のために、犬を飼おうと意気込んだ子ども連れの父ちゃんが、犬や猫の価格(数万~数十万)とハムスターの値段(キンクマのこどもの場合税込1280円)を見比べて、『やっぱりハムスターにしよう』とか言って勉強もなく飼っていったりしてな~。
飼育は家事と育児で忙しい母ちゃんに丸投げして、母ちゃんは母ちゃんで『わたしだって手一杯なのよ!』と叫んでいるような家だったら、病気になっても治療なんて無理だろうなぁ。思い切り『逆情操教育』になるわけなんだが、そういう親って”動物を飼ってるわが家”ってのに酔いしれてるから、動物も子どもも不幸にしちゃっても気が付かないんだろうなぁ。」
亭主殿のわざとらしいため息にわたしはもう辛抱たまらなくなり陥落しました。店員さんに「オスのキンクマ見せてくださいますか?」と、ついついゆうてしまいましたがな。
この時点では、まだ悩んでいました。「1頭は余裕で飼えるけど、もう1頭はどうしよう。片方残していくのもなんだかな~。でも2頭はキャパシティオーバーだしなぁ。」
亭主殿とわたしが強烈に惚れた白いちんくまは、ピンク色のタマタマがうっすらぷっくりしてきていて、よい体格でした。びびり者にしては、わたしの手の中で静かにしています。こはむっち特有の密な毛の感触が、わたしの保護本能をくすぐり、この子はうちの子確定です。
もう1頭のちんくまは、不機嫌な顔でひっくりかえりながら、わたしの指を思い切り3回噛みました。「この子はわたしに赤い糸を感じていないみたいだ。2頭世話する余力がないところに、無理矢理連れ帰ってもお互い不幸になるかもしれない。残念ながらこの子にはご縁がないということなんだなぁ」と、きちんとあきらめました。
ショップからやってきた小さな箱を開けると、新入りくんはおずおずと顔をだします。「おかえり、ここが今日からキミのおうちだよ」と声をかけます。
さっそくなわばりチェックです。フラッシュなしで撮っているためわかりにくいですが、キンクマというには白いサツマイモがうろうろしている姿は、脳から汁がでそうです。
環境の変化にとまどっている新入り君には申し訳ないのですが、早速ボディチェックです。うん、良好!体重は100gジャスト。1ヶ月半にしては、なかなかの体格です。
翌朝のお掃除のとき驚いたことに、彼は失敗なくきちんとトイレにおしっこしていました。そして彼が住んでいた環境のチップ材を入れた箱じゃなく、わたしが用意した小屋でくるりんと丸まって寝ていました。
手間のかからないいいヤツじゃないですかぁ!
おそうじのとき、ちょっとどいてほしいので、持ち上げるとわたわたします。でもわたしの手は怖いけれど、足の上だと平気です。おまえさん、いい根性してるのぉ!
手渡しでササミジャーキーを受け取りました。亭主殿の手からスタミノンも舐めました。
かくして白いちんくまは、来た当日から、ずっとわが家に住んでいるような顔をしてとけ込んでしまっているのでありました。
by hamstershouse
| 2007-01-04 17:14
| ちんくまども